
フィリピン留学2ヶ月のあとにイギリスYMSへ|モデルプランと総額(2026年10月時点)

「フィリピンで2ヶ月ほど英語を学んで、そのあとワーホリに行きたい」。そう考える20代後半〜30代の方は少なくありません。行き先として思い浮かぶのはオーストラリアやカナダですが、**イギリスのYMS(Youth Mobility Scheme)**も選択肢のひとつです。
この記事では、フィリピン2ヶ月 → イギリスYMSの流れで、いつ何にいくらかかるのかを3つのモデルプランで試算しました。為替は1ポンド=215円で計算しています。
目次
結論:総額は約280〜380万円。標準プランは約330万円
YMSの費用は、① 出発前に支払う費用と、② 渡英時に持参する生活資金の2つに分けて考えます。
| プラン | ① 出発前に支払う費用 | ② 渡英時に持参する生活資金 | 総額の目安 |
|---|---|---|---|
| 節約プラン | 約170万円 | 約112万円 | 約282万円 |
| 標準プラン | 約199万円 | 約129万円 | 約328万円 |
| 余裕プラン | 約235万円 | 約148万円 | 約383万円 |
「思ったより高い」と感じた方もいるかもしれません。理由は次の3つです。
- 2年間働ける長期のビザで、ビザ代と医療費だけで約41万円かかる
- 渡英後は、収入のない最初の4ヶ月分の生活費(仕事探しに最大2ヶ月、初給与まで1ヶ月、予備1ヶ月)を手元に用意する前提で計算している
- フィリピンとイギリスの2か国分の語学学校費用がかかる
渡英後に働いて収入を得れば、生活費は賄えます。持参した資金の一部は、デポジット(退去時に戻るお金)や、使い切らなかった生活費として手元に残ります。
全体の流れ(当センターのYMSサポートの場合)
YMSのビザは、ビザ申請時に指定する「イギリス入国予定日」から2年間が有効期間になります。入国予定日は申請日から6ヶ月以内の日付を指定し、その日から90日以内に実際に入国する必要があります。
フィリピン留学は、ビザの申請を済ませたあと、イギリス入国までの間に入れるのが基本の流れです。たとえば、9月1日にイギリスへ入国する場合は次のようになります。
| 時期(例) | やること |
|---|---|
| 入国の7ヶ月以上前(〜2月) | 正式申込・第1回オリエンテーション。資金証明用の口座に£2,530+αを入金(以後、下回らないようにする) |
| 入国の6ヶ月前(3月初旬) | YMSビザをオンラインで申請し、申請料とIHSを支払う。申請の最後に、東京または大阪のビザ申請センターを訪問 |
| 申請の約3週間後 | ビザ取得(審査は通常3週間以内)。取得後すぐに航空券を手配し、イギリスの語学学校を決めてデポジットを支払う |
| ビザ取得後〜入国の前 | フィリピン留学(8週間)。その後、日本に帰国して準備 |
| 入国の3ヶ月前 | 第2回オリエンテーション |
| 入国の6週間前まで | イギリスの語学学校の費用の残額を支払う |
| 入国の1ヶ月前 | 第3回オリエンテーション |
| 9月1日 | イギリスへ出発 |
オリエンテーションは、対面でもオンラインでも受けられます。フィリピン滞在中でも参加できます。
**札幌の方は、ビザ申請の最後に東京または大阪のビザ申請センターへ行く必要があります。**その分の往復の交通費と宿泊費がかかるため、費用に含めて計画してください。
費用の内訳①:出発前に支払う費用
| 費用項目 | 節約 | 標準 | 余裕 |
|---|---|---|---|
| フィリピン留学(8週間) | 約45万円 | 約55万円 | 約67万円 |
| 日本⇄フィリピンの往復航空券 | 約4万円 | 約6万円 | 約8万円 |
| フィリピン滞在中の海外旅行保険 | 約3万円 | 約3.5万円 | 約4万円 |
| イギリスのビザ代(申請料+医療費) | 約41万円 | 約41万円 | 約41万円 |
| イギリスの語学学校(4週間・授業と滞在) | 約50万円 | 約60万円 | 約75万円 |
| 日本→ロンドンの片道航空券 | 約7万円 | 約11万円 | 約15万円 |
| イギリスの海外留学保険(1年分) | 約20万円 | 約22.5万円 | 約25万円 |
| 小計 | 約170万円 | 約199万円 | 約235万円 |
※ビザ申請センターへの交通費・宿泊費は含まれていません。 ※2年目の海外留学保険は別途かかります。
フィリピン留学(8週間):約45〜67万円
フィリピン(セブ)の語学学校の費用は、情報源によって幅があります。2か月分に換算すると、おおよそ37万円から67万円の範囲です。
- 1ヶ月で約20〜28万円、3ヶ月で約55〜75万円という相場から割り出すと、2ヶ月で約37〜52万円
- 学費・滞在費・現地の生活費を合算し、期間ごとの総額を示している情報源(1ヶ月:約29万円、3ヶ月:約106万円)から割り出すと、2ヶ月で約67万円
学校のグレード、部屋のタイプ(相部屋か個室か)、時期によって大きく変わります。この記事では、予算が足りなくなることを避けるため、相場の上のほうに寄せて試算しました。SSP(特別就学許可)、滞在ビザの延長、教材費、空港送迎、現地での交通費や小遣いなども、学校によって含まれる範囲が異なります。見積もりで必ず確認してください。
日本⇄フィリピンの往復航空券:約4〜8万円
格安航空会社なら往復3〜4万円、フィリピン航空なら6〜7万円が目安とされています。札幌からは乗り継ぎが必要になり、本州発より高くなりやすいため、やや高めに見ています。
イギリスのビザ代:約41万円
YMSのビザ代は、申請料£340と医療費(IHS)£1,552(2年分)を合わせた**£1,892(約40.7万円)**です。このほか、銀行書類の英文翻訳料が3,000〜10,000円ほどかかります。
イギリスの語学学校(4週間):約50〜75万円
当センターのYMS渡航サポートは、8週間以上の現地語学学校のお申込みが条件です。ただし、フィリピンとの二カ国留学の場合は、イギリスの学校は4週間以上です。
学校費用(授業料と滞在費)は、学校、都市、滞在先によって異なります。8週間で約100万円〜、12週間で約150万円〜が目安のため、4週間は**約50万円〜**と見込み、標準を約60万円、ロンドン中心部の学校を想定した余裕プランを約75万円としました。
日本→ロンドンの片道航空券:約7〜15万円
YMSでは片道航空券で渡航します。目安は7〜15万円です。札幌(新千歳)からは、主に次の2つのルートがあります。
- 新千歳 → 香港 → ロンドン(キャセイパシフィック航空など):札幌発の便では比較的安い
- 新千歳 → 羽田 → ロンドン(JAL・ANA・ブリティッシュ・エアウェイズの直行便):やや高いが、乗り継ぎが楽で荷物のトラブルも少ない
乗り継ぎ時間は3〜4時間が目安です。航空券は、ビザが発給されたらすぐに手配するのが基本です(発給前だと、不許可の場合にキャンセル費用がかかります)。
イギリスの海外留学保険(1年分):約20〜25万円
YMSで渡英する方は医療費(IHS)を支払い済みで、NHS(公的医療)を利用できます。ただし、処方薬や歯科、日本語のクリニック、携行品の盗難などは対象外のため、民間の留学保険への加入が必要です。
費用の内訳②:渡英時に持参する生活資金(収入のない最初の4ヶ月分)
学校に通っている間はホームステイで暮らし、学校が終わったあとは、自分で部屋を借りて暮らします。仕事探しに最大2ヶ月、初給与までに1ヶ月、予備に1ヶ月かかる想定で、最初の4ヶ月分を用意します。※学校の費用とホームステイ代は、出発前に支払うため含みません。
下の表は、4週間の学校に通う場合の目安です(家賃・生活費は、ロンドンが月£800・£600、地方都市が月£650・£550)。
| 項目 | 地方都市 | ロンドン |
|---|---|---|
| 就学期間(1ヶ月)の生活費 | £550 | £600 |
| 生活立ち上げ費用(日用品など) | £400 | £400 |
| 住居のデポジット(家賃の1ヶ月分) | £650 | £800 |
| 就学後(3ヶ月)の家賃 | £1,950 | £2,400 |
| 就学後(3ヶ月)の生活費 | £1,650 | £1,800 |
| 標準ライン | £5,200(約112万円) | £6,000(約129万円) |
| 予備費(15%) | £780 | £900 |
| 安心ライン | £5,980(約129万円) | £6,900(約148万円) |
3つのプランでは、次のように当てはめています。
- 節約プラン:地方都市の標準ライン(約112万円)
- 標準プラン:地方都市の安心ライン、またはロンドンの標準ライン(約129万円)
- 余裕プラン:ロンドンの安心ライン(約148万円)
※デポジットは、退去時に戻ってくるお金です。 ※マンチェスター、リヴァプール、リーズなどが「地方都市」にあたります。
資金証明:£2,530(約54万円)を28日間キープ
YMSの申請では、£2,530(約54万円)以上を、申請者本人名義の口座に28日以上、継続して残しておくことが必要です。さらに、その28日目が、ビザ申請日から31日以内でなければなりません。
- 提出書類は通帳または取引明細書です。残高証明書は使えません
- クレジットカードの引き落としなどで、1日でも下回るとリセットされます。引き落としの予定を、事前に洗い出しておいてください
- 28日ちょうどで組まず、2ヶ月以上、£2,530+10〜20万円ほどの余裕をもって保持するのがおすすめです
- 銀行書類の英訳に1ヶ月以上かかることがあります
この資金は、申請後は自由に使えます。ただし、渡英時の生活資金として残しておけるように、計画を立てると安心です。フィリピン留学の費用は、この口座とは別のお金から支払うのが安全です。
注意したいポイント
YMSは「一生に一度」で、延長はできない
日本国籍の方は、申請時に18〜30歳であれば申請でき、最大2年間滞在できます。一度YMSでイギリスに滞在した方は、再び申請することはできません。また、オーストラリアやカナダのような延長制度もありません。
申請は随時。ただし枠には限りがある
日本国籍の方のYMSは、抽選なしでいつでも申請できます(2024年1月31日から)。ただし、年間の枠は6,000人とされています。
渡英後に仕事が見つかる保証はない
仕事探しが数週間から2ヶ月かかるケースもあります。フィリピンで英語を学んでも、希望の仕事がすぐ見つかるとは限りません。収入が入るまでの生活費は、必ず十分に確保してください。
渡英後の収入イメージ
イギリスの最低賃金は、2026年4月から時給£12.71(21歳以上)で、日本円で約2,600円です。フルタイム(週37〜40時間)で働くと、月収は約40万円、月の生活費は約30万円が目安で、差額は月10万円ほどです(税引前の目安)。詳しくは、以下の記事をご覧ください。
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まとめ
- フィリピン2ヶ月 → イギリスYMSの総額は約280〜380万円(標準は約330万円)
- 内訳は、**出発前に支払う費用(約170〜235万円)**と、渡英時に持参する生活資金(約112〜148万円)
- イギリスのビザ代は約41万円。申請には、£2,530(約54万円)の資金を28日間キープする必要がある
- 札幌の方は、ビザ申請の最後に東京または大阪のビザ申請センターへ行くため、その交通費・宿泊費も見込む
- YMSは一生に一度、18〜30歳の間に申請。日本国籍の方は抽選なしで随時申請できる


